松岡建築テクニカル

ホーム > 松岡テクニカル > 夏・冬の快適環境

松岡建築設計事務所のテクニカル 夏・冬の快適環境

隙間なく断熱材を取り付ける

家の温熱環境をよくするには、まず、断熱性能を上げることが重要です。
断熱方法には、外断熱と充填断熱(内断熱)があります。どちらも希望する断熱性能を求めることが出来ますが、外断熱の場合と違い充填断熱の施工には隙間なくキチンと充填することが大切になっています。また、木質系住宅と違い鉄骨系住宅の場合は構造材である鉄の熱伝導率が高いので、その場合の充填断熱工法は不利と言えます。

涼しい住まいの基本は、日射遮蔽と通風にあり!

先ず室内に侵入する熱、特に日射を庇や落葉樹で徹底的に遮ることが大切です。次に通風・換気を図ることによって室内にこもった熱や湿気を排除することによる防暑対策が必要です。また、通風があると気流感によって涼感を得ることができます。湿度が40パーセントまで下げることが可能であれば、室温は25度であり、0.3から0.4程度の風があればなお涼しく感じるはずです。

風配布図面
庇と照り返し

空気環境を設計する

温熱環境の基礎的要因である熱の収支を把握することを意識しましょう。
一つ目として『建物の熱損失』です。例えば合板の熱伝導率は、グラスウールの3.5倍以上です。コンクリートに至っては30倍以上です。
二つ目は『室内取得熱』です。生活上での熱の発生によって取得される熱のことです。太陽による入射光、電力、ガスなどから配管や廃熱などの二次的に発生するエネルギーによるもので、それを工夫し活用すれば暖房時の補助エネルギーになり、反対に冷房時の冷房エネルギーの負荷増大の要因になります。
三つ目は『熱容量』です。『熱容量』とは、その物を単位温度上昇させる熱量であり、比重・比熱から求めることができます。例えば、水の比重は1000kg/立方メートルで比熱は1.00KCal/kg・℃になり、空気のそれは1.2で0.24に、木材は300〜500で0.5に、鉄は7900で0.11にもなります。同じ熱容量を持つ建物でも断熱・気密性能を上げると熱容量の効果も上がります。例えば、大きな熱容量をもつコンクリート住宅で無断熱の場合は、夜間暖房を停止するとコンクリートなどの蓄熱体から大量の放熱がなされ、いずれはコンクリート自体が冷えて室内温度の維持(保持)ができなくなり室温は低下し始めます。それに対して、外断熱による高断熱性能のコンクリート住宅は、外気に対する熱損失が少ないために室内への輻射熱が長時間続き室温が維持(保持)できます。このように、『熱容量』の効果により室温変化を緩和することが可能になります。